近年、申込者が増加している投資商品に「ロボアドバイザー」があります。
テレビでもよくCMが流されています。
ロボアドバイザーは商品の選択から運用、修正まで、人工知能のAIが自動的に行うという優れものの商品です。
始めに申込者にいくつかの質問を出し、得た回答から申込者に適した金融商品を選択し、ポートフォリオ(商品配分)を構築します。
分散投資
ロボアドバイザーは何十年もの長い年月をかけて運用することを目的としています。
そのため、リスクが一点に集中しないように、様々な形で分散投資をしています。
地域の分散
地域の分散では、日本の金融商品だけではなく、先進国や新興国など世界各国の銘柄に分散して運用します。
1つの国だけで運用すると、その国の経済や政治情勢などに影響を受けることになり、運用環境が悪化した場合に修正ができなくなります。
そこで、世界の国に分散投資をすれば、グローバルの中でバランスが保たれ、資産を安定して運用できます。
また、単に海外ということだけではなく、先進国から新興国、発展途上国に分散して運用されます。
安定面を重視する場合は先進国の銘柄の比率が高くなり、高い収益を求める場合は新興国や発展途上国の銘柄が多くなります。
商品の分散
商品の分散ではポートフォリオに基づいて、株式や債券、投資信託、不動産、金などに分散させて運用します。
運用商品が偏ると当然、リスクが大きくなります。
なお、商品の配分は申込者におけるリスク許容度が基準にされます。
通貨の分散
分散は商品だけではなく、通貨においても同様に図られています。
例えば、円建てで運用するだけではなく、米ドルやユーロ、豪ドル、ポンドなどの通貨に分散させます。
時間の分散
時間の分散とは、一度に全資金でもって商品を購入するのではなく、積み立て投資によって資金を分散させます。
時間を分けて定期的に定額投資をすることで、ドルコスト平均法による商品の平均単価の低額化が実現できます。
これによって、相場が下落しても損失を最小限に抑えることができ、また利益の回復も短期間で可能になります。
まとめ
ロボアドバイザーは分散投資をすることで、リスクを大幅に抑制できます。
なお、人間が運用しているわけではなく、AIがデータを基にして合理的に商品を配分するため、安全性が高くなります。
人間が運用すると、どうしても欲望や恐怖などという感情が入るため、状況の変化に対して適切な処置ができなくなります。
また、ロボアドバイザーは10年、20年という長い年月をかけて運用を積み重ねるため、リバランスと言って定期的に乱れた商品配分の調整が図られるようになっています。