バブル崩壊後の日本経済は長い間、デフレから抜け出せずにいました。
デフレは物の値段が下がる社会なので、給与や引退後の年金がそれほど増えなくてもそれなりの生活の維持は可能でした。
しかし最近、ガソリン価格の値上げや食料品の値上げなどが相次ぎ私たちを取り巻く環境はインフレを迎えつつあります。
変化はチャンスの入り口ともいいます。
今回はデフレの時代からインフレ時代への変化についての話題や、今後の経済情勢に応じた私たちの生き方について書いていきます。
変化する経済情勢についてその動向と今後の対策を述べていきます。
デフレ時代の私たちの経済状況
給与が伸び悩みさらに消費税の増税に悩まされてきた現役世代の人たちにとっては商品の値段が下がり続ける今までのデフレ時代は、ありがたい社会ともいえました。
デフレは経済が低迷するため経営者にとっては悩ましい環境でも給与が伸び悩む企業で働く人や家計を預かる主婦、そして年金のみが頼りの人にとってはデフレは好ましかったわけです。
100円ショップや、多くの割安な商品の販売は経済的にフローな収入が限られた人にとっては好ましい経済環境といえました。
デフレからインフレへ
社会で永遠に変化しない事は少ないはずです。
商品の値段が下がるデフレの時代が急激に変化しています。
多くの先進国では一時的に感染症の影響で停滞していた経済状況が落ち着いて、すでに景気回復が始まっています。
日本はまだ本格的ではありませんが多くの国ではすでに物の値段が上昇するインフレの時代に入ってきています。
日本でも徐々に輸入品を中心にデフレが終わりつつあります。
もしも本格的にインフレが来ると、給与が伸びないサラリーマンには大きな影響を及ぼすはずです。
私たちはインフレになると今までの常識を改めなければいけなくなります。
インフレが過度に進むと経済に及ぼす影響が懸念されるため、インフレ鎮静化を目指し金利を上げてくる事が想定されます。
デフレ時代に大抵の人が利用した変動金利は、金利上昇局面では返済計画を大幅に見直さなければいけなくなります。
今後の経済動向を注視していく必要性が極めて高くなってきています。
これからの経済情勢を踏まえて賢く対策をとる
デフレ時代は物の値段が下がるので持っている現金で多くの商品が購入でき豊かさを感じる事が可能でした。
しかし、急激に世界の景気が回復し、商品の値段が上がるインフレ時代の到来により、私たちは生活防衛を図るため、現金を持っているだけでは難しい時代になりつつあります。
今後はインフレの可能性を見据え、副業などで少しでも入金力を増やす努力を行なったり、今の年金制度がマクロ経済スライド制に移行し従来ほどインフレに強くない年金制度に変更された事を考慮しIDECO(個人型確定拠出年金)などで引退後の年金を増やす努力を行い、インフレが到来しても対応できるライフプランを早期で確立してほしいと考えます。
まとめ
デフレ時代が長く続いたため私たちの生活防衛の優先事項は、現金保有を最優先に考えていえば、生活の維持は可能でした。
所得が少なくなる事が想定される引退後の生活も年金を中軸に据えれば、物の値段が下がってくれる経済環境の中にいたためさほど多くの問題が起きなかったのがデフレ時代の日本でした。
しかし急激に影響を及ぼしてきている諸外国のインフレの波。
日本のデフレの状況が直ちに終わりを告げるわけではないでしょうが、世界と私たち日本は繋がっているため、インフレがやがて日本で暮らす私たちの生活に大きな影響を及ぼして来る事が想定されます。
このためインフレ時代に応じたライフプランを考えていく必要性があると思います。
備えあれば憂いなしという姿勢こそこれからの時代には大事になると考えます。